気を爆発する

  • 気の開放3段階の第2段階。
  • 集中して増幅した気を、全身レベルの「気の開放」へ高める技術のこと。
  • 断じて界王拳に類する戦闘力上昇法ではない。(いわゆる「擬似界王拳」などというものは存在しない)

初出


「覚えておけ、オレ(ピッコロ)たちは闘いでお前たち(人造人間)のいうエネルギーを一気に増幅してそいつを爆発させるんだ。そういうわけでさっき貴様(人造人間20号=ドクター・ゲロ)がオレ(ピッコロ)から奪ったエネルギーは知れたものだったのだ……」

 「気を爆発する」という概念は人造人間編から登場する。上記ピッコロの言葉が示しているとおりだ。

界王拳との比較


「カラダじゅうの全ての気をコントロールして増幅させるんだ。上手くいけば力(りき)もスピードも破壊力も防御力も全部何倍にもなる…」

 キーワードは「増幅」。「気の開放」状態からさらに「気を集中」(=増幅)して戦闘力を高めることは基本的には不可能だが、界王拳を使用すれば不可能が可能となる。「気の開放」で最大限に高まった基本戦闘力を、さらに何倍にも高めることができるのだ。
 ピッコロの語った「気の爆発」は、「気を増幅」した上でさらに「爆発」させている。界王拳(「気の増幅」)を一歩進めた理論、より使い勝手を増した改良型界王拳、に見えないこともない。

「気の爆発」の本質

 人造人間編以降、悟空以外の戦士も「気の爆発」によって界王拳に勝るとも劣らない戦闘力倍加法を身に着けたという説だ。
 確かにもっともらしい説ではある。
 だが、以下の台詞がそれを否定している。

「こらえろ!!! こらえるんだ悟飯!!!! まだおめえは力の全部を出しきってねえぞ!!! 爆発させろ!!! 力を!!!!」

 かめはめ波対かめはめ波。セルと悟飯の最終決戦で悟空が言った一言だ。地球へのダメージを恐れた悟飯は無意識のうちに力をセーブしており、悟空はそれを引き出させようと「爆発」という言葉を使ったのだ。
 ここで注目すべきは悟飯が超サイヤ人2であるということ。
 超サイヤ人変身と界王拳の併用は、肉体への負担を抑えた超サイヤ人1 フルパワー(第四段階)のみ可能なこと(超界王拳)であり、超サイヤ人2以上の形態ではリスクが高すぎて不可能だといってよい。
 「気の爆発」が界王拳に類する戦闘力倍加法だとすれば、超サイヤ人2での「気の爆発」はありえない。言い換えれば、「気の爆発」とは界王拳に類する技ではないと結論付けることができる。

「こらえろ!!! こらえるんだ悟飯!!!! まだおめえは力の全部を出しきってねえぞ!!! 爆発させろ!!! 力を!!!!」

 上記の台詞を正しく解釈すると、「抑えた気を完全に開放しろ」という意味になるだろう。そこから「気を爆発する」ということの本質が見えてくる。

気の開放3段階<集中・爆発・開放>


「覚えておけ、オレ(ピッコロ)たちは闘いでお前たち(人造人間)のいうエネルギーを一気に増幅してそいつを爆発させるんだ」

 上記ピッコロの説明は、増幅→集中、爆発→開放、と置き換えて読むことができる。体内の一点に「集中」し「増幅」した気を、「爆発」させることで全身レベルの「開放」へと昇華するというイメージだ。
 厳密には「爆発」と「開放」は同義ではない。瞬間的な「集中」から持続的な「開放」へ至るためのステップが「爆発」であると考えられる。
 初代ピッコロ大魔王のフルパワー状態はこの「爆発」というステップを経ず、「集中」によって高めた気を強引に維持していたため、『寿命が縮む』という過度の負担となっていたものと思われる。

ドクター・ゲロが読みきれなかった「爆発」

 人造人間20号(ドクター・ゲロ)はピッコロのエネルギーを吸収したにもかかわらず、気を爆発させたピッコロには敵わなかった。ゲロはもう一度ピッコロのエネルギーを吸収すればベジータにも勝てると算段していたというのに。
 この計算違いは、ゲロが地球襲来時のナッパ・ベジータ戦までの戦闘データから現在の悟空たちのパワーを推測したことに起因している。
 ゲロはナッパ・ベジータ戦から悟空たちの「気を開放する」「気を抑える」という技術を見てはいる。だが、その時点ではピッコロならば最大2500のところ、抑えて1220と、せいぜい半分の抑制具合。ゲロが人造人間編のピッコロもその程度のパワーコントロールだと思い込んでいてもおかしくはない。

「カカロットは攻撃のほんの一瞬だけ急激に戦闘力を高めているんだ。おそらくムダなエネルギー消費を避けるために。あまりにも短い一瞬なのでスカウターでも拾いきれていないだろう」

 ナメック星到着時の悟空は、通常時は5000に抑え、攻撃の瞬間だけ60000に戦闘力を高めるという戦闘スタイルをとっている。フリーザ親子襲来時にはトランクスが常人レベルにまで気を下げており、ナッパ・ベジータ戦までとは明らかに気の抑制具合が異なる。
 「集中」以上「開放」以下の瞬間的な戦闘力上昇。すなわち「爆発」という技術がここに活かされているのであり、それこそゲロがピッコロの実力を読み誤った最大の理由なのだ。

余談

 PSP版「DRAGONBALL EVOLUTION」の亀仙人は『気の爆発』という必殺技を使う。これは球状の気弾を撃ち出す技で、簡易版かめはめ波といえる。原作の亀仙人は「気の集中」によるかめはめ波までしか体得していないが、気の技術に関してエヴォリューションの亀仙人は一歩先を行っているようだ?




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  • 最終更新:2014-07-31 16:02:06

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